子宮筋腫も子宮内膜症も、持っているのかどうかも検査をしない人が多いです。けれど、これは妊娠を考えたらどちらも不具合になることは間違いありません。ご自分の体を正しく知り、その準備を整えることも、母となるうえで大切なことです。
ウミヨガの生徒さんのケースですが、皆さんもご参考になさってくださいね。
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Kさんのケース
Kさんも生理痛が激しくて、生理の時には痛み止めが手放せない人でした。
ずっとお腹に力を入れられなかったからでしょうか?
いつも猫背気味で腰が後ろに引けていました。
この姿勢は子宮の状態を圧迫し好ましくありません。まずは姿勢の矯正を手始めに、酷い骨盤の捻れと歪みを矯正するウミヨガを行っていただきました。
また、前回ご紹介したHさんと同じように、腹筋や骨盤底筋群を鍛えることにも専念して頂きました。
半年が経つ頃には、Kさんのお体は、表面上はとても良くなってきました。本来ならこのあたりで生理痛は無くなるか、お薬に頼らなくても過ごせるようになってくるのです。
けれど生理の度に襲い掛かる痛みは多少はましになったものの、相変わらずお薬を手放せないご様子でした。
Kさんは、不妊治療を1年ほど前から始めていましたからクリニックにもたびたび通っていました。そこでも特に何も指摘された事が無いし、エコーやその他の検査でも問題が無かった事から、自分の体に異常があるなどとは夢にも思っていませんでした。単に生理痛が酷いタイプなのだと思い込んでいたそうです。
半年以上にわたりKさんの経過観察をしていた私は、「これは間違いなく内膜症があるのではないか」と感じておりました。
そこで「一度、腹腔鏡検査を受けられてはどうでしょう?何も異常が無いのに、そのように生理の度に酷い痛みがあるのはおかしいです。不妊治療専門のクリニックではなく、産婦人科のある病院で相談されてください」とお願いをいたしました。
一ヵ月後、Kさんは腹腔鏡検査を受けることになりました。
そして見つかったのは、やはり内膜症だったのです。
幸い重症ではありませんでしたが、癒着も何箇所かあったようです。
病巣を取り除いてからは、それまであった生理痛も全く感じなくなってKさんは苦痛から解放されました。それから7ヶ月後に自然妊娠された事は、嬉しい驚きでした。
まだまだ沢山のケースはありますが、総じて言えることとして、先ずは母体となるご自身の体を元気にする事が先決です。
不妊治療をされるのは、母体が元気になってからの方が確実に成功率が上がります。
医療だけに頼らず、積極的にライフスタイルを変化させ、妊娠に適応したカラダへと作り変えて行きたいものです。
十人十色といわれるように、私達は一人ひとり全く違った個性を持っています。
気持ちや考え方もそうですが、カラダも同じです。
どうかご自身の体の状態にもっと向き合い、丁寧に自分を取り扱ってあげて下さい。
呼吸と妊娠に適した体をつくる運動を合体させたウミヨガは、あなたをクリーンな状態へと導いてくれます。
3000年以上の歴史を経て、いま科学でも心身への好影響が解明されたヨガ。
来月はウミヨガについて語ります。
楽しみにお待ちください。