かくれ不眠、ご存知ですか?!

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かくれ不眠ということばをご存知ですか?
かくれ不眠とは、かくれ肥満などの言葉と同じように、自分の睡眠の状態が悪いことに気づいていないことを言います。
*睡眠改善委員会の提唱している言葉。「かくれ不眠ラボ参照」

前回書いたように、バタンキューで眠ることを睡眠はOKと思っていたり、寝酒は寝つきにいいと習慣化していたり、眠れないとすぐ、市販の睡眠薬に頼ったりしている人は「かくれ不眠」と言えます。そのほかにも、かくれ要素は軽いものから重大なものまで、たくさんあるので、私の経験からいうと、かなりの人がかくれ不眠者ということができます。特に20代~50代の勤労者は睡眠の満足度が低く、仕事のパフォーマンスに何かしら悪影響があるようです。

不眠とはどういうこと?
ここで、不眠という言葉を考えてみましょう。
不眠というと「不眠症」をさすと、思う人が多いですが、不眠は症状、または状態のことで、不眠症という睡眠障害ではありません。不眠症は睡眠医学で定めるいくつかの条件を満たしていることが必要です。2~3日眠れなくなると、すわ、不眠症!と慌てる人がいますが、ちょっと落ち着いてください。また、不眠とは、寝つきが悪いとか、夜中にしょっちゅう目覚めることをさすばかりでなく、眠っていても睡眠の質が悪いために、結局、睡眠量が足りない状態になることも意味します。
今は不眠症と診断されなくとも、慢性的不眠状態を「ま、いっか状態」にしている人はたくさんいます。慢性的不眠は放っておけば、まさに不眠症に進むリスクが大きくなります。

 

かくれ不眠の一例
毎回、申しますが、睡眠の知識を得ること、そして自分の睡眠状態を把握することが、かくれ不眠脱却の第一歩なのです。

ひとつ例を上げましょう。ある女性が日中眠気が強くて、どうも仕事の能率が悪いと感じていました。彼女はバタンキューではないし、イビキもないようですが、色々聞いていくと
電気をつけたまま寝ていたのです。幼いころ、暗い部屋で眠るのが怖く、今も部屋が明るくないと嫌だということでした。照明とメラトニン(睡眠誘発ホルモン)分泌の関係をお伝えしましたが(夜の明るい照明はメラトニン分泌を妨げる)、暗い部屋はやっぱり無理かもというのです。それで、少しずつ照明を暗くしていくようにしてもらいました。すると、数十年の癖が1週間ほどで解消し、暗い部屋で眠れたということです。そりゃ、いい大人ですから、暗い部屋が怖くて眠れないというのは思い込みに過ぎなかったんですね。こうした気づきがなければ、ずっと不眠状態(眠りが浅い)が続き、かくれ不眠女子でいたのかもしれません。

 

かくれ不眠者は収入が低い?
睡眠不足が堆積して睡眠負債が大きくなると、様々な病気のリスクが高くなると前回述べましたが、一方、低くなるのは? それは年収です。かくれ不眠と年収は関係があるの?と思った人もいるかもしれませんが、関係は大ありです。なぜなら、睡眠不足は頭脳と身体作業のパフォーマンスを落とすからです。更に感情面でもコンロトールが難しくなるので、人間関係にも悪影響を与えます。これでは勤務評価が良いわけがなく、収入が低くても文句は言えません。
特にクリエイテイヴ系、アート系の仕事をしている人は、睡眠不足の悪影響は顕著です。なぜなら、睡眠中は潜在意識の世界で「創造力」が大きく働くからです。夢がヒントで着想を得た話はよく聞きます。あのアニメの宮崎駿氏などは、そういう睡眠の効果を大事にしていらっしゃるとのこと。企業家ではホリエモンさんも睡眠を大切にしているそうです。
最近、いいアイデアが出ないなあと思った時は、睡眠習慣を見直してください。

 

今までの人生で、本当の快眠を体験していますか?
皆さんの身の回りにも、なんだか冴えない・いつも機嫌が悪い・ダラダラ仕事をしている・お肌や髪の毛の色つやが悪い・姿勢が悪いなんて人はいませんか? それで、上司が「怠け者だ!根性が足りない!身だしなみを考えろ!」なんて叩き直そうとしても、それは無理。一度、本人の日常生活と睡眠に目を向ける必要があります。

かくれ不眠を脱却し、収入もあげたいところですが、もっとも恐いことは、かくれ不眠者はそもそも、良い睡眠の状態を知らない。すっきりした快眠を経験したことがないのです。食べたことのない食べ物のおいしさを知らないのと同様です。かくれ不眠のお粗末な睡眠を普通の睡眠だと思っていることです。自分の眠りを顧みて、一点でも改善できれば、未来が変わってくるのを感じられると思います。これは決して大げさな言い方ではありません。
まず、睡眠の重要性について、ちょっと勉強してみて下さい。

次回は、いろいろな例を中心に睡眠の話をしたいと思いますので、また読んでくださいね。

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投稿者: 橋爪あき

橋爪あき

一般社団法人 日本眠育普及協会 代表
睡眠改善インストラクター(一般社団法人日本睡眠改善協議会認定)
日本睡眠学会正会員
睡眠健康推進機構登録講師(精神・神経科学財団)
睡眠文化研究者・心理カウンセラー
(国交省大臣認定)健康・睡眠起因事故リスク軽減コンサルテイング睡眠改善コンサルタント(ビオスピクシス社外スタッフとして)
一般社団法人スリープマネジメント協会理事
NPO法人SASネットワーク理事
肥満解決1000人プロジェクト特別顧問
FM西東京ボランテイアスタッフ
慶應義塾大学卒業後、慶應病院医局秘書として勤務の後、結婚。父の死により家業不動産会社の代表取締役に就任。加えて、主婦・2児の母を勤めながら、更に日本語学校講師、NPO法人理事として日本語テキスト出版事業に従事。三足の草鞋ともいえる多忙な日々を過ごすうち、自らの睡眠障害に気づき、睡眠の大切さを実感する。以後、睡眠学を学び、生活改善によって障害を克服したことから、睡眠の広報活動の必要性を感じ、睡眠インストラクターとしての広報活動を開始。2014年、活動の充実をはかるため、「日本眠育普及協会」を設立。
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一般社団法人 日本眠育普及協会
http://min-iku.com/

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