アーユルヴェーダの3つの性質がわかったところで、それらとオイルの関係について説明いたしましょう。
ヴァータ・ピッタ・カパとオイルの関係
乾きと冷たさから体調を乱しやすいヴァータは、アーユルヴェーダでは、オイルケアを最も勧めるタイプです。
とくに太白ゴマ油およびゴマサラダ油(焙煎をしていないゴマ油)をキュアリング(一度鍋にいれ100~110度までゆっくり加熱したもの。
遮光瓶に入れ1か月は保存可能)ごま油をマッサージをはじめ、うがい、ヘッドケアなど全身に冷えと乾燥から引き起こされるマイナス面をバランスさせるために使用します。
熱と鋭さから体調を乱しやすいピッタは、熱性と湿性のあるごま油は勧めません。
むしろオリーブオイル、ココナッツ油、グレープシード油、サンフラワー油などの冷性作用のあるオイルを勧めます。炎症はじめアトピーの症状のある部位にごま油を塗布するとかゆみや炎症がひどくなることがあります。マッサージをはじめ、うがい、ヘッドケアにも冷性をもつ上記のオイルを使用します。
重さと湿り気から体調を乱しやすいカパには、アーユルヴェーダではオイルケアを一番に勧めるわけではありません。ただしカパの解毒法としては、経鼻法(ナスヤ)にごま油などに多くの薬草を溶け込ましたアヌタイラと呼ばれるオイルを点鼻し、鼻汁をはじめとした副鼻腔や鼻にたまった毒素を排せつすることを勧めています。アヌタイラの代用としてゴマ油を使用することも可能ですヴァータ・ピッタ・カパとオイルの関係を知る
油 性質 味
コーン油 V↓P↑K↓ 甘味、軽い、熱い
ごま油 V↓PK↑ 甘味、苦味、渋味、油性
ココナッツ油 VP↓K↑ 甘味、非常に重い、油性
オリーブ油 VP↓K↓ 甘味、渋味、油性
アーモンド油 V↓P↑K↓ 甘味、軽さ、熱い
ひまわり油 VP↓K↑ 甘味、軽さ、油性
紅花油 〃 〃
マスタード油 V↓P↑K↓ 辛味、熱い、刺激
ギー VP↓K↑ 甘味、軽さ、冷い、油性
コメ油 V↓P↑K↓ 甘味、軽さ、熱い
矢印の意味:
↓はオイルがその性質をバランスし減らすことを意味する。
↑はオイルがその性質を増やし、多用するとバランスを崩しやすいことを意味する。
オイルにもそれぞれの特性と特徴があることを知っておいてください。