瞑想に最も近いヨガのポーズ
瞑想は少し難しそうと思っている方にまずは、ただ寝るだけの瞑想をご紹介いたします。
それがただ床に寝るだけ、それだけの瞑想です。
ただしただボーッとするのではありませんよ。
まずは体に脚から初めて緊張を与えていきます。
ぎゅっと力をいれ、その後バサッと力を抜くようにします。
緊張しては力を抜いていくのを両足先から両腿。
腰~背中~肩・両うで~首~頭~顔~胸~お腹と、まるで体をスキャンニングするように緊張しては力を抜く、を全身に行っていきます。
その後体は動かさないで意識だけで体の各部位をリラックスしていきます。さらに呼吸を長く深く等もしないでただ観察します。
最後は心の平和と調和をみる観察者でいます。
体、呼吸、心を見つめていきます。
10分程度行ったら、身体に力をいれ十分に伸びをして寝る瞑想、シャヴァーサナを終了します。
①シャヴァーサナって何?
完全弛緩のポーズ。
シャヴァは死体。他の難しいポーズからみると、優しそうなポーズですが、実は最も難しいポーズといっても過言でないかとおもいます。
そのため昔は日本のヨガ界では、クイーンオブポーズ(ポーズの女王・ちなみにキングは頭立ちのポーズ)とも呼ばれ大変大切にされてきました。
初心者は体のどこかが緊張していたり、心が何かにこだわっていたりしてなかなか弛緩しきれないことにも気づけないくらいレベルが高い緊張のない内体意識法です。
完全な5分間のシャヴァーサナは、1時間の睡眠に相当するともいわれます。
②なぜヨガにシャヴァーサナってあるの?
ヨガの求めることはモークシャ(解放:ヨガの世界では解脱:解脱というとちょっぴり宗教っぽいので解放と言わせていただきます)。
だからこそ、ストレスの多い現代に、ヨガは今背負っている重荷を下ろすサポートができるので、大変重要な役割を担うことができるのではないでしょうか。
体を鍛えることを目的にしたら、筋トレや様々なトレーニングがあります。それらとヨガはどこが違うのでしょうか。
まずは体に緊張のない意識を向け、体の動きや緊張をも気づいていることがポーズを行う上で大切なこと。
決して無理や頑張り、がむしゃら感ではなく体がどのような過酷なポーズを行っている時でも、それに気づいていることが大切であり、それがヨガのポーズの取り方でもあります。
とはいえポーズによって過剰に力が入ってしまったりしたことなどを、シャヴァーサナはゆるめ、まさに交感神経型を副交感神経型に切り替えてストレスに耐性を持つことを促します。
ポーズの合間のシャヴァーサナは、ポーズで刺激を受けたところに血流やエネルギーが行き届くようにします。
いわゆる自然治癒力を高めて自らバランスを図る力をよみがえらせることになります。
またアーユルヴェーダでは程よい運動とは、うっすら額に汗する程度のものが良いとされます。
その刺激と弛緩はワンセット。
その意味から一般的にはヨガのポーズがある種の緊張と捉えたならばシャヴァーサナは弛緩。
その弛緩中に本来の身体の力が出てきたりパワーアップしていくことが期待できます。
③シヴァーサナをしないとどうなるのか
死活問題などでもないし、重篤な問題が起こるわけでもないのです。
ですが、例えばヨガスタジオでヨガのポーズをただただ行い、ハイさよならとばかりに皆様帰っていたら、ほとんどの人が少しハイテンションで神経の緩和が行われる暇もなく、逆にストレスに負けやすい状態をつくる可能性があります。
シャヴァーサナは緊張と弛緩の正反対の力を徐々に同レベルにもっていく重要なもの。
ポーズ=緊張、シャヴァーサナ=弛緩 がポーズの中に弛緩を見出すゆとりと、シャヴァーサナの中に緊張とは別個の気づきを持つことができるようになると、現状で起こる問題を上手く受け流し、ストレスに負けない体と心を手に入れることができることでしょう。
④ポーズとしてのシャヴァーサナについて
シャヴァーサナとは、仰向けの状態になり、身体全身をリラックスさせるポーズです。
日本語では、「無空のポーズ」「屁のポーズ」英語だと「CORPS POSE」と呼ばれています。
シャヴァーサナは、瞑想に最も近いポーズとも言われ、心もリフレッシュされると言われています。