瞑想をするのにシャヴァーサナを行うことをお伝えしてきました。
今回は、さらにそのシャヴァーサナの効果についてまとめてみました。
ストレスの多い現代社会を生きる私たちにとって、シャヴァーサナは沢山の効果をあたてくれることがわかります。
シャヴァーサナの効果
シャヴァーサナには、リラックス効果などの精神面への影響だけでなく、体にとってもさまざまな良い効果があります。
1. リラックスなど精神面への効果
精神面での最も大きな効果は、リラックス効果です。
シャヴァーサナをするときは、意識を手放すという表現が用いられます。
体も心を動かさない、まさに屍と同じ状態になることで、悲しみや憎しみ、苦しみといった感情を手放すことがシャヴァーサナの最大の目的です。
そうすることで、心の疲れを取り、リフレッシュさせることができます。
2. 疲労回復など肉体面の効果
シャヴァーサナは、まずは仰向けの状態で横になりますが、この姿勢をとるだけでも筋肉、内臓、神経を休め、血液を全身に均等に循環させやすくなります。
そのため、わずかな時間でもシャヴァーサナをすることで、目の疲れや内臓の疲れの回復につながるといわれています。
寝ながら瞑想は、いかがでしたか。
はじめは寝てしまうかもしれませんが、それはそれで気にしないで「自分には眠ることが必要なのだ」ぐらいの気持ちで軽く楽しく思い過してみてください。
古来からあった「寝ながら瞑想」
最後におまけに、日本には江戸時代にすでに「寝ながら瞑想」がありました。
臥禅とも呼べる白隠禅師の臥禅和讃をご紹介しましょう。
それは、眠りにつく以前、まだまぶたを合わせない前に、両脚をうんと伸ばして強く踏み揃え、一身の元気を臍輪、気海丹田、腰脚足心の間に充満させてから、次のような観念をしなさい。
①我が此の気海丹田、腰脚足心、まさに是れ我が本来の面目。面目何の鼻孔かある。
②我が此の気海丹田、総に是れ我が本分の家郷。 家郷何の消息かある。
③我が此の気海丹田総に是れ我が唯心の浄土。浄土何の荘厳かある。
④我が此の気海丹田総に是れ我が己身の弥陀。弥陀何の法をか説く。
と打ち返し、打ち返して、常にこのように瞑想するがよい。
瞑想の効果が積もると 一身の元気が、いつしか腰脚足心に間に充足して、臍下ががくぜんとして硬く膨れて、しの打ちしない蹴鞠のようになる。
このように一途に瞑想を続け、五日より七日、更に二―三週間経過すると、今までの五積六じゅう、気虚労役等の諸病が箱の底を払ったように平癒する。
嘘なら私の老いたる頭を切ってもち去ってよろしいぞ。とあります。
少し難しい言葉で語られていますが、頭ばっかり使っていないで、腹から下に気力を持っていくと、つまらないことに悩んだりすることもなくなり、本来の底力を出して今日も元気に過ごすことができるよ。と言っています。
シャヴァーサナ同様、白隠禅師の言葉も、もし気に入っていただけたら実践してみてください。
次回の瞑想のすすめもお楽しみに。
それでは充実した一日をお過ごしください。