オイルマッサージをやってみよう。部位別の手順と方法
オイルも用意できたところで、さっそくオイルマッサージをやってみましょう。以下では、毎日やりたい4つの部位の手順と方法を紹介します。本場インドでも習慣になっている4つの部位は、短い時間でも効果があるので、いきなり全身からではなく、できる部位からはじめてみましょう。
毎日やりたい部位① 耳
耳はぜひ習慣化しましょう。中国医学でも、耳には全身が投影されると考えられています。耳介(じかい)は交感神経を支配する領域です。耳を外、上方にひっぱることで、全身の血管が拡張し、活発になります。
また、耳の穴の周辺は、副交感神経を支配する領域です。圧迫することで迷走神経反射が発生します。胃腸の動きが変わり、食欲が落ちてダイエット効果も期待できます。
マッサージの方法、所要時間
耳の前後、内側、耳たぶを親指と人さし指でつまんでマッサージ。体の代謝が上がります。所要時間は2分ほどです。
毎日やりたい部位② 足
「足の裏には全身が反映されている」「ふくらはぎは第二の心臓」ともいわれています。足の裏から足の甲、さらには下もも全体までまんべんなく擦るようにマッサージしましょう。
アーユルヴェーダでは、足部の側面、底面を、シャカシャカとすばやく擦る手技もよく用います。摩擦熱が発生し、よりあたたかくなるので試してみてください。
マッサージの方法、所要時間
足部は主に4つの部位に分けられます。
すべてマッサージして、所要時間は5分ほど。
◆足の裏
土踏まずから足の指先を中心に、足裏全体を強めにマッサージします。
◆かかと
かかとの内側を中心に向けて押していきます。足裏を数カ所、横方向に押します。
◆ふくらはぎ
足首からひざまで数回なで上げます。骨のきわに沿い、手のひらで押します。
◆ひざ
ひざの足のつけ根をなで上げます。内ももと足のつけ根を中心に向けて押します。
毎日やりたい部位③ ヘッド
頭には、怪我をすれば致命傷になってしまう重要なマルマ(急所)があります。
ですが、これを適度に刺激すれば、3つのドーシャのバランスをととのえ、脳の活性化、視力アップ、活力アップなどの効果も期待できます。
アーユルヴェーダの古典においても、側頭部は体内でもっとも優位な場所として記述されています。
マッサージの方法、所要時間
マッサージはいくつかの手順に分けられます。すべて含めて、所要時間は5分ほど。
頭へのオイルのつけ方
オイルを綿にひたし、頭頂部に乗せます。その後、数回呼吸し、綿を持ち上げて頭にしぼります。
手順①
右手を頭頂部、左手を額に置きます。右手は後頭部から右耳へ、左手は左耳へなで下ろします。
手順②
指と手のひらのふくらみを頭に押しあて、上から下へ数回もみほぐします。
手順③
後頭部から首にかけての凹みを親指で強く押し、さらに外側を押します。
手順④
両手の指で髪をつかみ、ギュッと持ち上げて、ふわっと力を抜きます。これを数回繰り返しましょう。小さくつまんで、持ち上げてもよいです。
手順⑤
オイルは流さずそのままシャンプー、またはヘナシャンプー。毛穴に詰まった汚れを落としてくれます。