自分を高めてくれる所作「しぐさ」/しぐさの研究家 祥子(1)

Pocket
LINEで送る

東京オリンピック音頭ですでにお馴染みとなりつつある祥子先生。
先生の肩書には「しぐさの研究家」とあります。

> OL桜子さんがトライ!東京オリンピック音頭♬

>東京オリンピック音頭で参加しませんか!?

 

ん!?しぐさ??!!

一体どのようなことなのでしょう?
先生のレッスンを垣間見ながら、日本人としての「動く文化」という観点をお伺いしました。

 


第一回

自分を高めてくれる所作「しぐさ」
~
動きの残像は、人の心を魅了する~
―「しぐさの研究家」と聞いて、どのようなことなの?と思われる人が多いかもしれません。
今のお仕事をされるまでのストーリーを教えてください。

( 祥子先生 談 )
はい。以前は、和装モデルやブライダルモデルをしていました。
でも、当時は自分で着ることもできなくて、全部人に任せきりだったんです。

私の母親が呉服屋さんの看板娘だった事もあり、着付は子供の頃から成人式まで母にお任せでした。
自分自身で着ることはなかったんです。

でも、和装モデルをするようになって、スタイリストさんから「あなたは着物が似合うのだから、自分で着られたらいいのにね」と言われて…。それで着付けを習いだしました。
習い始めの頃は 当然 着付けも下手でした。
それでも自分で着て外に出かけてみたら すごくいいことばかりだったんですね!

「あなた素敵ね!」と知らない人からお声をかけられたり、お花屋さんに行くとおまけしてくれたりとか。混雑したお店に入っても「ここどうぞ」と席をあけてくれたり、外人さんが集まってきて「一緒に写真撮ろう」と誘ってくれたり。

自分で着られるようになって、すっごく着物の楽しさが広がったんです。
着物って自分が楽しいだけじゃなく、周りの人たちもみんな笑顔になってくれる!

これはすごいことだな、と。

周りの人も引き込まれて、みんなが楽しく笑顔になってしまう魅力が《着物》にはある。
これは、着物関係のことを、もっともっと広めるしかない!と思って。

 

 

最初は着付師の資格を取りました。
着付をする時に気をつけていたのは、ただ着物をお着せするだけではなく、どうしたらその人の持つ雰囲気に一番お似合いになるか、どうしたらその人の魅力を引き出すような着姿に仕上げて差し上げられるか、そんな事を考えていました。

やがて「高価な着物を着る」「上手に着物を着る」という事だけでは人の魅力は伝わらない…。
実はその人の「しぐさ」が重要なポイントではないかと気づいたんです。

私が目指す《トータルビューティー》という観点からも《 着物+着る人の所作 》が、着る人の魅力を一番伝えられる!ということに気がついたんです。マネキン人形を見てその美しさに一瞬はっと胸をつかれことはあっても、いつまでも心を惹かれる人はあまり居ないですよね?

所作とか、ふるまいという《動き》がその人の魅力を表現しているそのものなんです。
そして《動き》の残像が、いつまでも人の心を魅了するのだと思います。

この気づきから、自分自身のモデルの経験や着付師の経験を生かし《美しいしぐさを追求する》という仕事に、たどり着いたんです。
具体的には、呼吸と体幹を整えて、余分な力みを取ること、そしてその方にベストな体バランスを探って行きます。
これにより肩凝りや猫背•巻き肩•前首などの姿勢改善になり、余分な力が抜けるのでしなかやで柔らかい動作ができるようになります。

姿勢が整うと着物がぴったりと身体に沿うので着崩れがしにくくなり、深い呼吸で疲れにくくなるんですよ。

 

 

― なるほど、着付け師は着せておしまいですものね。


( 祥子先生 談 )

そうなんです。例えば、成人式のお嬢さん。お肌もキレイだしスタイルもいいのに、いざ振り袖を着て動いてみると大股すぎて裾がばさばさしてしまったり、猫背でスマホを操作していたり。
せっかくお母様と一緒に選んで選び抜いた素敵な振袖なのに、着映えしなくて勿体ないと思います。
タクシーのシートによいしょ、ともたれてしまうと華やかな帯結びが崩れてしまいますし、また乗り降りも慣れないとスマートにできませんよね。

和服は日本の民族衣装です。
本当は学校でも着る機会があって、着物を日常に着ていた頃の所作を教えたら、もっと素敵な和美人が増えるのではないかと思っています。
そうなったら、成人式はまるでミスユニバースの大会みたいになるんじゃないか…!?と勝手にドキドキしています(笑)

そう、しぐさは特別な日のためだけではありません。
日常のちょっとしたしぐさが美しいと、その人の価値がぐっと上がります。
同じ着物を着ている女性の中でも所作が美しい人は一目置かれる存在になります。
礼儀正しい、誠実な人に映るからです。

そして《着物を着て動く仕事》をする女優さんは、やはり日々 所作の訓練をしています。演技指導の先生は、日本舞踊などを背景にした所作の先生がいらっしゃいますから、しっかりと動きを学ばれるのですね。
先日も、明治座での演目「細雪」のエキストラに出させていただいたのですが、その時にもやっぱり所作指導の先生がいらっしゃって。もと宝塚の方とか、プロ中のプロがいらして指導をされるのです。

歩き方から裾さばき、座るところまでをしっかり見ていただいて。おかげさまで先生に褒めていただいて嬉しかったです。
さすがに大先生の前ですから、私も「こういう仕事をしています」とは申し上げられなかったのですが。(笑)
でもプロ中のプロに「あなた、いいわよ!」とおっしゃっていただいて、とても自信につながりました。

 

 

― 私たちの民族衣装ですから、もっと普通にさらり、と着る人が増えるとよいですね。


( 祥子先生 談 )
そうですね。若い人の着物人口は増えているようにも感じます。

浴衣や街着とか、自分の個性を生かして、お洋服感覚でいろいろなアレンジして楽しく着こなす方たちが増えてきているようにお見受けします。逆に年齢の高い方が、「疲れてしまうから」「着て行く場所がないから」という理由で着物から遠ざかっているようにも感じます。でも全体的な着物人口はどうなのでしょうね。

来年は東京オリンピックもありますから、これを機会にもっと着物人口を増やしたいです。
世界に、日本文化の素晴らしさを発信するよい機会ですものね!

 

★ ★ ★

祥子先生がお話の時に、少し腕をあげたり指を動かしたりするだけで、ふわりと空気が動くように感じます。
滑らかでたおやかで美しい動き。
控えめですが、気品があり、その残像は強力なインパクトをもって先生の佇まいを後押ししています。

洋服に着替えても、この所作は使えるな。面接やプレゼンやデートの時だって、100倍素敵な印象を相手に与える事間違いなしなのです。着物姿の人から「体幹・呼吸」という言葉が出るとは思いもよらなかったのですが、ヨガの動きにも通ずるところがあるように感じました。
さて、次回はどんな具合に「体幹」や「呼吸」を整えていくのかお伺いしていきます。

(続く)

Pocket
LINEで送る

投稿者: Caracoro editer

Caracoro editer

カラコロエディターのぴょんです。体と心を健康にするための豆知識をミニコラムとしてお届けしています。皆さんの興味のある話題や取り上げてほしいテーマがあればぜひ教えてくださいね。