次々、様々な病名で現代人を襲う病。最近では、新たな国民病とも言われる「慢性腎臓病」が話題になっています。
その数、推定患者数1330万人なのだそう。
慢性腎臓病とはどのような疾患なのでしょうか。心配になりますね。
この「慢性腎臓病」は、早期に治療を開始すれば進行を止めることも可能だそうです。これまで、慢性腎臓病の治療は、腎臓に負担をかけないようにするために、食事を制限する、薬を飲む、運動を制限する、などという治療が行われてきました。しかし近年、従来は制限されてきた運動を、むしろ積極的に行う「腎臓リハビリテーション」という治療プログラムが登場。
NHKの人気健康番組「ガッテン」では、大きく変化した腎臓病治療の最前線を特集しました。
新たな国民病『慢性腎臓病』に
気を付けて!
◆なぜ腎臓の機能が低下するのか?
腎臓の最大の役割は、血液中から老廃物をこしとって尿を作ることです。
しかし、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病によって腎臓の血管が傷つくと、ろ過を担っている重要な細胞「タコ足細胞」がはがれてしまい、ろ過がうまくできなくなってしまうの出そう。
生活習慣病にかかっている人が増えているため、出そう必然的に「慢性腎臓病」のリスクを抱える人も増えているのが現状なのだそう。
おおもとは、生活習慣病の蔓延なのですね。
◆新たな治療法「腎臓リハビリテーション」
これまで「慢性腎臓病」にかかると、運動することを制限されるのが一般的でした。
運動をすると腎臓に負担がかかると考えられてきたためです。
しかし最近の研究から、適度な運動は腎臓の血管を広げて、腎臓への負担を軽減する可能性があることがわかってきました。
薬物療法、食事療法といった従来の治療に運動療法を加えた「腎臓リハビリテーション」という新しい治療プログラムが広がりつつあるのです。
◆慢性腎臓病の早期発見方法
「慢性腎臓病」かどうかは、早期発見が重要です。
ですが、「慢性腎臓病」には自覚症状がほとんどないために、体調が悪くなって病院を受診したときには透析間近になっていた、ということも珍しくないそうです。
早期発見のために、2つの方法をご紹介しましょう。
ひとつは、尿検査でわかる「尿たんぱく」。
これは、尿中にどのくらいの濃度のたんぱく質が含まれているのかを示す指標です。
検査結果が(―)であれば異常ありません。
しかし(+)(++)(+++)がついたら要注意。
たんぱく質が尿と一緒に体外に漏れ出している証拠です。腎臓が傷ついている可能性があります。
まずはかかりつけの医師に相談した上で、必要であれば再検査を受けましょう。(+-)の場合は経過観察。
もし二年連続で(+-)が出たら、こちらもかかりつけの医師に相談しましょう。
もうひとつ大事なのは、血液検査で分かる「血清クレアチニン」という値。(血清クレアチニンは、自治体や会社の健康診断の血液検査項目に含まれていることがあります。また、人間ドックの検査項目には基本的に含まれているものです。)
この値と年齢を組み合わせることで、自分の腎臓がどのくらい働いているのか、いわば『腎臓の点数』を知ることができます。
今回、ガッテン!では専門家の監修のもと、「腎臓の働き早見表」を作成しました。
横軸のクレアチニンと、縦軸の年齢がぶつかったところが、あなたの腎臓の点数。60点未満だと、慢性腎臓病の疑いあり!もしも60点未満だった場合、まずはかかりつけの医師にご相談くださいとのことです。
あくまでも参考にしていただき、心配な時は独自判断をせず、お医者様に相談しましょう。