健康に関する話題で多いのが「血糖値」と「コレステロール」。
健康診断も気にする人が多いのがこのふたつだといいます。
コレステロールにはLDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレストロール)があり、コレストロールすべてが悪いというわけではありません。
「悪玉コレストロール」は、体の様々な細胞の材料となるコレステロールを運ぶ役割、そして「善玉コレストロール」は、血管の中で増えすぎたコレステロールを回収する役割を持っています。大切なのは、このふたつのバランスなんですね。
悪玉コレステロールは、「あく」とつくからか悪いイメージがありますよね。
この数値が高いと、脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険性が高いことは周知の事実です。
それなら、「血管のお掃除をしてくれる善玉コレステロールは多い方がいい」と考えがちですが、それほど単純ではないことが最新の研究で明らかになったそうです。
実は、善玉コレストロールが余分なコレステロールを回収する能力にはとても個人差があってその回収する力が、脳梗塞のかかりやすさに深く関係していることが分かってきたのです。
NHKガッテンでは、病気を未然に防ぐためにも、重要な善玉コレストロールが持つ「不要なコレストロールの回収力」をアップさせる方法について紹介しました。
昨年、善玉の《吸う力》についての重要な研究結果が報告されました。
24年前に採血された血液サンプルを使うことで、善玉コレステロールと病気の関係がよりはっきりと分かってきたのです。
この研究によると、善玉の《吸う力》が高い人は、低い人に比べて、脳梗塞になるリスクが6割も減っていたそうです。
また、善玉の量が多いか少ないかを調べると、脳梗塞のリスクに有意差は認められませんでした。
つまり、善玉コレステロールは単純にその量ではなく《質》が大事だということが分かったのです。
今回、20~60代の50人の方に協力していただき、善玉の《吸う力》が高い人と低い人では何が違うのかを大調査しました。
すると、善玉の《吸う力》が高い人は、血液の中の「EPA(エイコサペンタエン酸)」の濃度が高い、ということでした。
「EPA」とは、今話題のオメガ3という油の一種。そして、このEPAは特に「青魚」に多く含まれる油として知られていますね。
番組では善玉の《吸う力》が低い人5人に、「2週間続けて 毎日1食」食事のメューに青魚を加えてもらいました。
すると、5人のうち4人の善玉の《吸う力》がアップしたのです!すごい効果ですね。最近は、日本人の魚の摂取量が減少しているといいます。
食事のメニューをお肉からお魚に置き換えるだけでも悪玉コレステロールを減少させる効果が期待されると言われています。
ぜひ毎日の食卓に「青魚」を加えてみくださいね!